
大学生で一人暮らしをしているけれど住民票を移していない場合や、一人暮らしを始めたが引っ越して3か月に満たない下宿生は、住民票がある場所での投票が難しいことがあります。そのようなときに活用できるのが「不在者投票」です。この記事では、不在者投票の具体的な手順をわかりやすく紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
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不在者投票って何?
不在者投票は、何らかの理由で選挙当日に投票所に行けない場合に、事前に投票できる制度です。仕事や旅行、出張、学生の一人暮らしなどで住民票がある地域(名簿登録地)に戻れない場合でも、選挙権を行使できます。
名簿登録地って何?
選挙権を持つ人でも、区市町村の選挙人名簿に登録されていないと投票できません。選挙人名簿に登録される条件は、引き続き3か月以上、その区市町村の住民基本台帳に記録されていることです。住民票は住民基本台帳を元に発行されるため、名簿登録地は住民票が引き続き3ヶ月以上ある場所と言い換えられます。
親元に住民票を残したまま一人暮らし中です
引っ越して住民票は移したけど、まだ3ヶ月経ってないんです
はい!2人とも不在者投票の対象になります
不在者投票と期日前投票はどう違う?
不在者投票に似た言葉に「期日前投票」があります。両者には以下のような違いがあります。
| 不在者投票 | 期日前投票 | |
| 投票場所 | 住民票がある市区町村以外の指定された投票場所 | 住民票がある市区町村の期日前投票所 |
| 投票方法 | 事前に選挙管理委員会に申請し、投票用紙を送付してもらう | 投票用紙に記入して投票 |
| 対象者 | 住民票がある地域に戻れない人 | 誰でも利用可能 |
| 投票可能期間 | 投票用紙が送付された後、選挙日まで(実際は数日前) ※不在者投票が送られた先の投票所の閉鎖時間(午後8時)までにつかないと開票されない | 選挙の公示日・告示日の翌日から、投票日の前日まで |
期日前投票は「投票日に行けない人」のためのもの
不在者投票は「住民票がある自治体の投票場所に行けない人」のためのものだね
不在者投票の申請から投票までの流れ
不在者投票の申請から投票までのフローは以下の通りです。
- 名簿登録地(住民票が引き続き3ヶ月以上ある場所)の市区町村の選挙管理委員会に投票用紙を請求する
- 郵送されてきた投票用紙等を受け取る
- 投票に行く市町村の選挙管理委員会に投票場所を確認する
- 投票場所に行き、不在者投票をおこなう
- 投票を受け取った選挙管理委員長は、投票及び不在者投票証明書を選挙人が属する投票区(住民票が引き続き3ヶ月以上ある場所)の投票管理者に送る
投票するのは、住民票がある場所の立候補者ってことか
一人暮らししてる場所で投票するために、投票用紙を取り寄せて…
最終的に投票用紙は住民票がある地域で投票箱に入れられるんだね
投票者がする手続きは1~4ですが、5も重要なので詳しく解説していきます。
(1)名簿登録地の市区町村の選挙管理委員会に投票用紙を請求する
名簿登録地(住民票が引き続き3ヶ月以上ある場所)の市区町村の選挙管理委員会に、直接・郵便・オンライン等で投票用紙、投票用封筒及び不在者投票証明書を請求します。このとき、不在者投票宣誓書を提出し「どこで投票したいか」も伝えます。
「不在者投票請求書・宣誓書」は、最寄りの市区町村選挙管理委員会や、自治体のHPから入手できます。
オンライン申請もできます。本人確認のため、マイナンバーカードと署名用電子証明書暗証番号が必要です。
福岡市・スマートフォンから不在者投票の投票用紙を請求できるようになりました!
(2)郵送されてきた投票用紙等を受け取る
申請が受理されると、以下のものが郵便書留で送られてきます。
- 投票用紙
- 不在者投票証明書
- 投票用封筒(外封筒と内封筒)
封筒の中の不在者投票証明書は開封してはいけません。投票用紙に記入してもいけません。
封筒が届いたら内容確認はするけど、中に入ってる封筒は開封しちゃダメってことね
(3)投票に行く市町村の選挙管理委員会に投票場所を確認する
不在者投票はどの投票所でもおこなえるわけではありません。投票に行く市町村の選挙管理委員会に、投票場所を確認します。
(4)投票をおこなう
不在者投票は以下の手順でおこないます。
必要なもの
- 自分に送られた不在者投票用紙
- 不在者投票用封筒
- 不在者投票証明書
- 郵送されてきた際の封筒等
不在者投票管理者から選挙人名簿に登録されている選挙管理委員会に郵送するため、その所在地がわかる資料(郵送されてきた際の封筒等)を持参します。
封筒の中の不在者投票証明書は、投票場所に行く前に開封してはいけません。また、事前に投票用紙に記入してもいけません。
送られてきた状態で持って行くのが確実かも!
投票の手順
- 送られたきた封筒を不在者投票管理者(市町村の選挙管理委員長)に提出し、本人確認をする
- 指定された不在者投票記載場所で、候補者の名前を不在者投票用紙に記入する
- 記入した用紙を不在者投票用封筒(内封筒)に入れ、封をする
- 外封筒の表面に署名をし、投票管理者に提出する
(5)【重要】投票・不在者投票証明書を投票した人が属する投票区の投票管理者に送る
投票をおこなったあとに、あなたがすることはありません。しかし、提出した投票・不在者投票証明書はその後、あなたが属する選挙区の指定管理者に送られます。開票までには以下のような流れがあります。
- 提出された投票・不在者投票証明書を、選挙人が属する投票区の投票管理者に送る
- 投票所が閉まる前(午後8時前)に届いた不在者投票は、指定管理者が封筒を開けて、投票用紙、不在者投票用封筒、不在者投票証明書を一時保管する
- 投票箱を閉じる前に、投票立会人の意見を聞き、保管している投票を受け取るか判断する
- 受け取ってよいと決定した場合、投票用封筒を開けて、記載された投票用紙を投票箱に入れる
もし投票所が閉まった後に不在者投票が届いたらどうなるの?
投票用紙の請求と投票用紙を送るのに必要な時間を考えて、早めの行動を
投票率が伸び悩むなか、不在者投票をしてまで投票しようと考えているあなたは、権利を無駄にしない立派な人だと思います。だからこそ、「間に合わずに投票が無駄になった」ということがないようにしてほしいのです。
不在者投票には、以下の2つの「郵送」の手続きが挟まれます。
- 選挙人が属する投票区から、選挙人の元へ書類を郵送する
- 選挙人が投票した自治体から、選挙人が属する投票区へ不在者投票を送る
郵送で投票用紙を請求する場合は、その時間も必要です。
不在者投票は選挙期日の公示日または告示日の翌日からできます。早めに行動して大切な一票を有効に使いましょう。
以下の中央大学のサイトはとてもわかりやすくまとめられていておすすめです。
参考:中央大学・不在者投票